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いきなり大声で叫び、箱を手放した。
その拍子に箱から大きめのチョコケーキが飛び出し、そのままベチョッと音を立て床に落ちた。
その上に空になった箱が舞い落ちた。
信二は一瞬目を疑った。
「いったい……」
「嘘だ、嘘だ!」
町田は震える手で顔を覆っている。
よほど恐ろしい物でも見たかのように全身震えている。
信二は訳が分からず、町田と今や原形を留めていないケーキを交互に見やった。
見る限り、ごく普通のケーキだ。
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