バレンタインデー

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ただ時間だけが過ぎていくだけでいっこうに人が入ってくる気配が無い。 音楽だけが静かに店内に響き渡り、時間の経過を物語るように次々と曲が変わっていく。 これでレジの前に大学生の町田勝田がいなければ完全な孤独だっただろう。 その町田はここのバイトで知り合った仲で、通う大学、歳も違った。 信二より年上の町田が鼻の下を伸ばして呟きにも似た事を言った。 「信二は彼女がいるからええよな」
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