1章

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  噂で何度か耳にしていたことがあったが… まさか本当に人外を受け入れる学校があったんだ… 「ねえ、李衣? 李衣は会長と名字が一緒だけど親戚か何か?」 「え?あ、ああ…瑠亜兄と私はいとこよ… そ、そんなことより…」 李衣は真剣な表情で私を見つめる。 「美晴は…その…この学校…やめちゃうの?」 「どうして?」 「だって…美晴は人間でしょ? 私みたいな人外と同じところには普通いたがらないから…」 「私は人外のものがいてもおかしくないと思うよ? だって、世の中にはいろんな生物がいるんだもん! むしろ、私はそういう存在を信じてたからね…」 私はニカッと笑った。 「はぁ… あなた…変わってるわね…」 「よく言われるよ…」 「クスクス、ますます気に入ったわ…美晴のこと…」 李衣は苦笑いを浮かべた。  
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