1章

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  「久方ぶりだな…美晴…」 「え?え?」 突然のことに私の頭はパニック。 久方ぶり…? 「また会えてよかった…」 「かかか会長…?」 会長の抱きしめる力が強くなる。 私の心臓はバックバク。 「私…会長と会ったこと…ありましたっけ…」 「5年前に一緒に遊んだことがある…」 5年前ってことは私が10歳の時…だよね? 小学校五年くらい? 「だが、そんなことはどうでもいい…」 まっすぐで、力強い目で見つめられる。 目をそらすことが出来ずに固まる私。 頭がくらくらしてきた… 「やっと見つけたんだ 俺の婚約者を…」 「婚…約…者って…?」 「もう、逃がすものか」 朦朧とする意識の中、唇に柔らかい感触を感じた…  
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