04.1位は誰だ?

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神前家、リビング。 「新しい学校はどう?」 「……えっと……」 微笑みながら翔太に尋ねてくる佐和子。 「まだ一日しか行ってないんだけど……」 「それは知ってるわよ?」 「えっと……母さん、頭大丈夫?」 「それはどういう意味かしら翔太?」 「何か何時にも増して大丈夫か?」 「それはどういう意味かしら翔太?」 佐和子はにこやかな笑顔のまま翔太に尋ね返した。 「違うわよ。 だからほら、クラスの雰囲気とかそういうのよ」 「まあ、いいんじゃねえの? 女子ばっかだけどな」 「良かったわ~」 嬉しそうな声を上げる佐和子。 「イヤ、良くないんだって。 男子一人も居ないんだって」 「イヤ、そこじゃなくて。 あなたが新しいクラスに馴染めなかったら どうしようかと思っていたのよ」 「無理矢理新しい高校に入れたのは 何処のどいつだよ」 翔太はコップを手に取ると口に向かって傾けた。 「頑張りなさいよ、翔太」と佐和子は真剣な面持ちで翔太を見据えた。 「コレはあなたが選んだ道……」 「イヤ、選んだのは母さんだろ?」 「もう……後戻りは出来ないわよ」 「イヤ、だから選んだのは母さんだろ?」
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