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「解った!?」
「だから解ったって言ってるだろーが!!!
いいから早く離れろよ!!!」
そして、佐和子は漸く翔太の眼前から離れた。
「えっと……つまりアレか?
今の学校には俺以上の成績のヤツが居ないから……。
今の漣以上の成績の高校に転入させようと……」
「そういう事よ」
半分立ち上がっていた佐和子は椅子に座る。
「でもさ、それが理由で転入するなら……。
漣以上のランクの高校なんてこの辺りには……」
「あるわ」
「あるって……何処に?」
「聖華学園(せいかがくえん)よ」
「聖華学園だって?」
翔太は信じられないというような声を上げた。
「だって……あそこは女子高――」
そこでハッとあることに気付く翔太。
「まさか……俺を女装させて……」
「そこまでして転入はさせないわよ……」
苦笑する佐和子。
「聖華学園は元々が県内でトップの高校だったでしょ?」
「ああ、そうだな」
「それが女の子だけが入ることが出来るというのも不公平だから……。
今年から男子生徒も受け入れるようになったのよ」
「何だー……そうなのか~」
と、椅子に座る翔太。
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