01.悪い事は突然に

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「解った!?」 「だから解ったって言ってるだろーが!!! いいから早く離れろよ!!!」 そして、佐和子は漸く翔太の眼前から離れた。 「えっと……つまりアレか? 今の学校には俺以上の成績のヤツが居ないから……。 今の漣以上の成績の高校に転入させようと……」 「そういう事よ」 半分立ち上がっていた佐和子は椅子に座る。 「でもさ、それが理由で転入するなら……。 漣以上のランクの高校なんてこの辺りには……」 「あるわ」 「あるって……何処に?」 「聖華学園(せいかがくえん)よ」 「聖華学園だって?」 翔太は信じられないというような声を上げた。 「だって……あそこは女子高――」 そこでハッとあることに気付く翔太。 「まさか……俺を女装させて……」 「そこまでして転入はさせないわよ……」 苦笑する佐和子。 「聖華学園は元々が県内でトップの高校だったでしょ?」 「ああ、そうだな」 「それが女の子だけが入ることが出来るというのも不公平だから……。 今年から男子生徒も受け入れるようになったのよ」 「何だー……そうなのか~」 と、椅子に座る翔太。
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