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1章 導かれし者達
幹也視点
僕達はここ、冬木市で行われている聖杯戦争という魔術師達による戦争について、橙子さんの興味と好奇心によって調べさせられている。式は橙子さんの「強いやつがいるかもしれないぞ。」という言葉に乗り、鮮花は「弟子ですから。」と訳のわからん理由でついてきている。
幹也「橙子さん。聖杯戦争ってなんなんですか?」
橙子「私も詳しくは知らんのだが、7人の魔術師が、それぞれサーヴァントとという英霊、すなわち過去や未来の英雄の霊を使い魔として呼び出して、聖杯という願望器をめぐって行う戦争らしいんだ。」
幹也「実際にそんなものあるんですか?」
橙子「あるのは間違いないと思うぞ。5年前に、この町でガス漏れ事件が多発してニュースになっていたのを覚えているか?」
幹也「確か、町中でガス漏れ事件が多発したけど、誰も死人は出なかったってやつですよね。」
橙子「そうだ。それが聖杯戦争に関係しているらしんだ。妙だとは思わなかったか?あんなに多発していて死人が1人も出ないなんて。運がよかったといってしまったらそれまでだが……。」
幹也「それもそうですね。というか、調べるあてでもあるんですか?魔術師って一般の人には隠すものなんでしょ。」
橙子「そこなんだよな。黒桐なんとかならないか?おまえの情報収集能力には目をみはるものがある。」
幹也「やってはみますが、無理だと思いますよ。僕は魔術に関してはさっぱりなんですから。」
式「幹也、橙子ちょっと行ってくる。」
幹也「行くって何処にさ?」
式「ちょっとあいつのところ。」
幹也「知り合いなのか?」
式「いいや。ちょっと野暮用でな。」
幹也「いいんですか橙子さん?」
橙子「いいよ行ってきな。ただし、無茶はするなよ。」
式「あぁ。」
???「おーい。トーコー。」
幹也「橙子さん向こうで誰か呼んでますよ。」
橙子「ん?あぁ、あいつなら知ってるか。」
幹也「知り合いなんですか?てか、知ってるって聖杯戦争のことですか?」
橙子「そうだ。あいつこの町だってことすっかり忘れてたよ。」
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