運命のヒト

あの男の子は今頃何してるんだろう。

私みたいに窓の外を眺めながらぼんやりしてるかな？

同じ空、見てるかなぁ…。

「やま…ぐちっ 山口っっ!」

「えっ？!何っ？!」

「山口さん、事業中に大声を出さないでください!」

しまった。
今は授業中だった…。

「す…すいません…」

は、恥ずかしい～…。

「ｸｯｸｯｸｯ…」

私の隣で意地悪に笑ってる奴がいる。
ムカつく…。

「ちょっと秋元…あんたが急に呼ぶからビックリして大声出しちゃったじゃない」

「ごめんごめん」

「で、何の用事よ」

「別に。山口がボーッとしてたから話しかけただけ」

「…あっそ」

秋元は私の隣の席の男の子。
一様クラスでカッコイイ分類。

いい奴だしモテる。

でも私はやっぱり運命のヒトがいいな…。