…運命のヒト…

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「おい…山口…お前後ろ歩くのやめろよ…」 「別にいいじゃない」 だって、隣にいたらなんか話さなくちゃならないじゃない! 「せっかく俺様が送ってやってるのによ―」 「わ、私が頼んだ訳じゃないでしょ!あんたが勝手に送るって言ったんじゃない!」 「まぁ…間違っちゃいねぇけど…」 ふたたび静まり返る二人の間…。 うぅ…気まずい…。 いつもの道が長く感じられる。 「な―山口の運命の人の話しつーの聞かせてよ」 「嫌よ。なんで秋元なんかに!」 「ケチ」 ムカッ! 「ケチってなによ、ケチって!!いいわよ!ちょっとだけ教えてあげる!秋元なんかよりもずっとずっと格好よくて、優しくて、王子様みたいな人なんだから!」 「へー」 「聞いといてその返事はないでしょ!バカッ!」 「ごめんごめん、そいつにヤキモチ」 へ……? 「な!何わけわかんない事言ってるのよ!バカバカ大バカッ!」 「ついたぞ、山口んち」 「へっ?」 あれ?いつの間に…。 秋元と言いあいしてたらいつの間にか家の前についていた。 「あ…ありがとね!じゃあね!」 何故か恥ずかしかった私は急いで玄関に向かった。 「山口っ!!」「俺、お前の運命の人の話しもっと聞きたいから、今度二人でデートでもしようぜ」 「ばっ………!バカッ!!」 私は鍵を開け急いで家の中に入った。
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