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「そういや、どんな試験なの?」
あまりの出来事に、もう、どうでもよくなってきた明は開き直って彩に聞いた。
「私もわからないんだよね。人によってランダムにきまるらしいし」
今度は困って首をかしげる。何をするかはわからないらしい。ただ、一つ気になることもある。
「えっじゃ、ひとりずつ試験なの?こんなに人がいるのに」
この問いに対して彩はあっさり答える。
「まぁ、その辺は心配要らないよ。あの城の中と外じゃ流れる時間の速さが違うから、待ってるのなんてあっという間なんだよ」
「へぇ〰、時間の速さがね〰」
再びあり得ない話をさらっと言われ一瞬思考が停止する。
「……」
もう突っ込むのをやめた。
何いっても、今は夢から覚めることはないし。むしろ、夢かどうかの議論もしたくはない。もちろん、希望としては夢であってほしい。
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