君恋

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…そして彼がいなくなって 数日後。 抜け殻の様になった あたしの横にある携帯が 光った。 彼の母からだった。 「もしもし。」 (あやちゃん?ちょっといいかしら…?) 「はい。大丈夫です……」 (彼の部屋から一つの袋があって、どうもあやちゃん宛てらしいんだけど今から届けに行っていいかな?) 何だろうと思いながらも あたしは 「いいですよ。」 と言った。 (じゃあまた後でね。) と言われ電話を切った。 10分後… チャイムが鳴って あたしはドアを開けた。 そこには やつれた様な彼の母が 立っていた。 (これがその袋なんだけど…) と言いあたしは 袋を受け取った。 (それ、隼人からの最後の贈り物だと思うの。今日の用はこれだけだからまたね。) と言って彼の母は 帰って行った。 部屋に戻りあたしは 袋を開けた。 すると一枚の紙と 箱が入っていた。 あたしはまず 紙を開いた。
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