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「自分でも、非常識で馬鹿げている事位分かっています。でも、私の帰る場所はもうどこにも無いのです……」
身体中が脈打つのを感じた。
まるで私達の出会いが運命づけられていたのかと錯覚してしまう程に。
「………本当に良いんだね?」
彼は無言でうなずいた。
「では、君の気がすむまでここにいなさい。私は絶対に君を追い出したりしないから」
私はそう言うと明かりを消し、布団に潜り込んだ。
少しすると彼の寝息が聞こえて来た。
余程疲れていたのだろうと思いながら、私も静かに眠りについた。
そうして次第に夜は更けてゆき、私達の新たな生活が始まった。
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