第二部
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彼がやって来たあの日から数えて、もう七日になる。 私は今、原稿用紙と向かい合っている。 自分にもう一度書くという情熱を与えてくれた彼の為、学生時代に書いた処女作『忘却の春』が一番好きだと言った彼の為に、初心に戻りただひたすらに書き続けていた。 すると急に玄関の戸を叩く音がした後、大柄の男が大きな足音をたてて入ってきた。 そして私の横にある原稿を手に取り、おもむろに読み始めた。
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