第二部

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「締め切りまであと十日か、早く書き上げなければいけないな」 私は、白銀に輝く庭を見ながら気持ちを整える様に、深く息を吐いた。 「ですが、くれぐれもお体を壊されない程度になさって下さいね」 こうした彼の心遣いに幾度、自分は救われた事か……。 「ああ、無論だよ。君に余計な心配はかけられないからね」 そう言うと、私は快調に筆を滑らせた。
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