第三部
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今まで生きてきた中で、この日は私にとって一番忘れられない日となった。 原稿をすべて書き終えた私に、彼は静かに真実を語り始めた。 「先生……、私は人間ではありません」 驚きの余り、絶句している私を見ながら彼はなおも続ける。 「私は先生のお役に立とうと思い、人間になる決意をしました。その為に悪魔にこの身を委ねたのです」 「やはり、君はあの猫なんだね?」 彼は首を縦に振った。
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