絶望

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一歩、一歩とゆっくり私に近づく赤目のオオカミ。 こんなモンスター私は今だかつて見たことがなかった。 何日も東グリディアナで狩りをしていたのに、今までどこに潜んでいたと言うのだろう。 恐怖で一歩、一歩と後退りしてみるが、ここは森の中逃げる事は難しい。 私の脳裏に死が見え隠れする。 ”がるるる!!“ 「無理よ!!」 初めて味わう恐怖に臆する。 涙なんて出ない。 私は背を向けて一目散に逃げた。
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