一章 サラサラ落ちる砂の粒。

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「だから、下校時間が過ぎたから帰らないのかって言ったんだよ」 「もう、そんな時間なの」 彼女も、やっとこの状況が分かったのだろう。 帰る支度を始めた。 そして、俺と一緒に教室を出た。 時計を見ると針は、もう7時を指していた。 『げっ! 連絡してないから、早く帰らねーと親に怒られる。 でも、こいつ結構ボーとしてるからな~』 俺は、そんな事を思いながら彼女に一瞥を送った。 彼女の手には砂時計があったので俺は、神業的なスピードで思った。 『よし、こいつを送ろう。 そして、親に殴られよう』
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