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「明日早いから飲むと起きられないな…」
「じゃあランチはジェジュンさんのカフェに行きましょうか?お断りすると後が怖いですから」
「確かに…」
手帳を開いて予定を書き込むチャンミンを横目に見ながら軽く息を吐き、膝に広げられた資料に目を落とす。
今の生活に何も不満は無い。仕事は全てではないが順調だし、心を許せる仲間もいるし友人だっている。
でも、どこか満たされずにいるのは何故なのだろうか。
「…到着ですね」
「あぁ」
資料を纏めてバックにしまい、緩めていたネクタイを締め直すと車を降りてビルを見上げる。
「行くぞ」
「はい」
***
予定していた会議を終えて、ジェジュンが働くカフェに到着したのは夕方近くになってからだった。
「いらっしゃーい!」
「あれ?仕事終わったの?」
「いえ、遅めのランチを頂いたら会社に戻ります」
出迎えてくれたのは相変わらずなジェジュンと、彼の従兄弟であるジュンス。ジュンスとはさほど面識は無かったがカフェに通う内に言葉を交わすようになった。
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