CHAPTER3-2 暴魔

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「くっ……そ」 渦木は地に膝をついた。まるでダメージを受けていない化け物に、心を折られる。 「死んではダメです!!」 咲哉が叫ぶ。 身体がいくら壊されようと心折れることは勿れ、と。 奮わせる。 が、現実はそんな甘くはない。 棍も槍も既に折られ、修復不可能となっていた。 菅原を視界に捉える余裕さえもない。 (ここが……僕の……死ぬ場所? ああ、お嬢様申し訳ありません。僕は……人を殺し、そして、人を守りきることが出来ませんでした) 全身の力が抜ける。 …… なにも思い浮かばない。 目の前から色素が消えていく感覚を味わった。
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