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「先輩……」
そう呟き後輩は自らの時計を見る。示す数字はプリミングNo.3。この数字は大きいのか小さいのか。普段の生活で3と言われれば、そこまで大きな数字には思えない。しかし、今回は数字一つ一つの重みがまるで異なっている。
深刻な状況。事実死人を遠巻きであっても目の当たりにしているのである。後ろめたさ、絶望、恐怖、混乱、雑多な感情か混ざり合い、誰にも聞こえないほどの小さな溜め息をひとつ、後輩はついた。
「安心しろ聖……俺がなんとかしてやる」
言葉は上辺だけで宙をなぞる。彼の煙草を持つ手には落ち着きはなかった。
しかし信頼する先輩から貰ったその言葉は確実に、一粒ほどの勇気を彼に与えていた。
河内大我(カワチ タイガ)
プリミングNo.0
平松聖(ヒラマツ コウキ)
プリミングNo.3
現在地
4階
個室休憩場
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