カレンの部屋

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──数分後── カレ「出来たぞ」 出されたクッキーは、とても美味しそうなクッキーだ ライ〔これは、見事だ〕 紅〔旨そうだな〕 掟〔食べて良いのか?〕 カレ「あぁ、食べて良い」 シヤ達は、パクパクと食べ始めた 蓮「なぁ、カレン」 カレ「なんだ?」 蓮「どうして、カレンとシヤは、学校では話さないんだ?」 『…………』 一気に場の空気が重くなった フゥ カレンは、溜め息をつき…空を見詰めた 空には、満月が眩しい位に輝いている カレンは、その輝きを……輝きを放っている満月を睨み付けながら、蓮夜に言った カレ「信じられないんだ。 人を、人間を。」 と、哀しみを含んだ声で…… 蓮「どうしてだ?」 カレ「俺は、幼少の頃から魔力が強かった。 そのせいか知らないが、人の心が詠めた。 周りの大人は、そんな俺を怖がった、恐れた。 両親は、そんな俺を庇ってくれた。 だか、同じ年の子は俺を‘化け物’って呼んだ。 だから、俺に友達は居ない当たり前だよな、誰が好き好んで化け物の友達になる? そんな訳だから、当然誰も俺の傍に寄って来ない 唯一、俺の傍に居てくれたのは、紅眼の少年とシヤ、カリン、アヤミヤだけだった。 俺よりは、弱いかも知れないがその子も魔力が強い方だったから、俺は心を詠むことは出来なかった。 俺が、魔力を制御出来るように一緒に制御の練習をしてくれた。 でも、その子は転校してしまった。 友達は、出来たかも知れないけど、その子が転校してしまったショックで、俺は友達もどきの心を詠んでしまった。 心の何処かで、彼等を信じてたのかもしれない いや、してたからこそ、彼等の本心を詠んで、ショックを受けた。 俺の事を、嫌ってたんだ。それから、かな? 人を信じなくなったのは。信じて裏切られるなら、最初から信じなければいい、ただ……それだけの話だから」 カレンは、話し終えてから蓮夜を見た カレンの瞳は、哀しい瞳をしていた。 それは、まるで、孤独な瞳 蓮「…………、俺もそうだった。 でも、カレン達は信じられる。 なんでかは、解らないけど…………」 蓮夜もカレンを見た 蓮夜の瞳は、力強い瞳をしていた カレ「蓮夜……ありがとう さっ、食べようか」 カレンは、微笑んだ。 その微笑みは、綺麗だったとても綺麗な微笑みだった
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