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「いっちーも自己紹介だよ♪」
「ちょ、ちょっと待て。状況を掴むために、順を追って質問していいか?」
いきなりの超展開で頭が混乱している。
どうしてこうなっているのかを知る必要がある。
「あ、そうですね~。一紀さんには何も言わずに連れて来ちゃいましたからね。とりあえず家に入っちゃいましょうか♪」
愛華と夏ネェが自宅に入っていく。俺もそれに続いて紅川家に向かおうとすると、またしても下の方から視線を感じた。
「…………えーっと……」
俺をジッと見つめて離さない。こういう時、どうすりゃいいんだ?
「お兄ちゃん♪」
「は、はいっ!」
いきなりの呼び掛けに、思わず固い返事をしてしまう。
俺って結構人見知りなんだろうか?
「な、何かな?」
「おんぶー♪」
な、なん……だと……?
純粋無垢な明るい笑顔で、両手を広げてる天華ちゃん。
スーパー袋で両手が塞がっていると言うのに容赦がない。無邪気さ故の残虐さか……。
しかし初対面で断る訳にもいかないので、俺クオリティーを存分に発揮して天華ちゃんをおんぶする。
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