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「私を怒らせたらどうなるか、あんたがよくわかってるでしょ?」
「……………」
まさに唯我独尊という言葉がよく似合う。
ムカつくほどワガママなのである。しかも質が悪いコトに、怒らせたらかなり怖い。
反抗はしてみるものの、大抵は負けてしまう。だからと言ってMという訳じゃないぞ!?
「じゃ、よろしくね~」
半強制的に俺にプリントを押し付けて、背中まで伸びる髪を翻して自席まで戻っていく。
「あ、かすみ~ん♪おっはよ~♪」
仕方なくパシリを請け負って教室を出ようとすると、少し遅れて教室に入ってきた愛華。
かすみんと呼ばれる女の子を見つけるなり抱きついていく。
「愛華ちゃんおはよう」
もうわかったと思うが、そのかすみんこそがパシリを押し付けてきた張本人。見た目の割に可愛いニックネームで呼ばれているが、本名は孔寺蓮 香須美(こうじれん かすみ)。
「あれ?いっちーどこいくの?」
「職員室にパシられに行く」
「じゃあ私も付いてく♪」
なんでわざわざ付いてくるんだろうか。香須美からパッと離れて今度は俺に抱きついてきたので、オデコを押さえて引き剥がす。
「ちょっと待ちなさいよ」
教室を出ようとすると、何故か黒いオーラを揺らめかせた香須美が道を塞いだ。
「今度はなんだよ?」
「わ、私も行く!あんたが1人だと愛華ちゃんに何かするかもだから、私も行く!!べ、別に悔しいとかじゃないんだから!!」
……………えぇ?
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