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「あれ?夏華お姉ちゃんがいない…」
「うん。クラスの友達と撮ったからね」
「お兄ちゃんは?」
「えっと……それは……」
返答に困る愛華。俺をチラチラと見ながら、言葉を探しているようだ。
「てんちゃん。その時俺はいなかったんだ」
てんちゃんの頭に手を置いてワシャワシャと撫でると、くすぐったそうに目を細めた。
「そーなんだー♪天華、このお姉ちゃん達にも会いたいな♪この真ん中のお姉ちゃん、天華より髪の毛の尻尾が1本多いねっ♪すごいなー♪すごいなー♪天華もこんな風にやってみたいなー♪」
「…………そう…だな…。てんちゃんがもっと大きくなったらできるよ」
「うんっ♪」
満面の笑みで頷くてんちゃん。
愛華は少し寂しそうに俯いた。
「ばか。そんな顔すんなよ」
愛華の頭を撫でる。てんちゃんの後に撫でると、愛華がとても大きく感じた。
「うん…分かってるけど……。いっちーは…」
「何言ってんだよ。あれは俺であって俺じゃねーよ」
自分でも、何を訳の分からないコトを言っているのか分からなかった
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