赤眼暴力狂乱委員長と天才淡冷眼鏡少女

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「ちっ、惜しいわね…。90か……」 返却されたテスト用紙を見て、ボソボソと呟きながら俺の1個後ろの席に戻っていくのは香須美。 90も取っておいて舌打ちは贅沢すぎやしないか? いや、こいつら程頭が良いと100以外は赤点と変わらないと言うコトか。 どんだけエリート高校だよここは……。 「いっちー…ヤバい……私ヤバすぎる……」 突然、愛華が今にも泣きそうな表情で歩み寄ってきた。 他の生徒も、各々点数を見比べたりして騒いでいる。なぜ止めないアズマックス……。 「どうした?お前もまさかの100点なんていう大どんでん返しだったか?」 「そんな訳ないじゃん!!うえぇ~!!」 冗談のつもりで言ったんだけどな。真に受けたらしく、俺に抱き着き、ついには泣き出してしまった。 そんなに悪かったのか? 無惨にも、床に落ちてしまった愛華のテスト用紙を拾い上げて点数を見る。 「うおっ!こ、これはひでぇ……」 あんまりな点数に叫んでしまう。何事かと、香須美と玲那も覗き込んでくる。
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