赤眼暴力狂乱委員長と天才淡冷眼鏡少女

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「これはね………」 「…………………」 「お前……9点「言っちゃだめぇぇぇ!!」 俺でもまだ取ったコトのない点数を見た。 9点なんてバカにも程がありすぎる。 涙で顔をグシャグシャにした愛華が慌てた様にテスト用紙をひったくる。自業自得だろうに…… 「グスン……。自信あったんだけどなぁ…」 「9点でか?」 「9ばっかり言わないで!!バカに聞こえるじゃん!!」 「バカじゃないなら、愛華のパーフェクトさんすう教室でも開くか?」 「う……パーフェクトは無理だよぉ…。あ、でも算数なら……えへへ…」 「………………」 どうやらまた真に受けてしまったらしい。ホントに開きそうでちょっと怖い。 泣き笑いの表情を一瞬で繰り広げた愛華。おちょくったお詫びに撫でてやると、嬉しそうな顔をして席に戻っていった。 「一紀さん。点数はどうでしたか?」 ホントにこのクラスは忙しない。愛華が戻ってすぐ、1人の男子が話しかけてきた。 あまりにも整った顔つきに、ほとんどの女子も、目の前をそいつが通る度に赤面している。
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