赤眼暴力狂乱委員長と天才淡冷眼鏡少女

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「どうせお前の方が点数高いだろ?」 嫌味っぽくかぶりを振ると、ニッコリと笑い返されてしまった。 こいつは実質、学年2位の成績を持つ才色兼備。 入学当初から女子のハートを独り占めしている。 一応紹介でもしときましょうかね。名前は船川 諒平(ふなかわ りょうへい)。通称「ジュノンボーイを取れるであろうイケメン」だ。 「で?何点なんだ?」 「玲那さんには敵いませんよ。95点です。一紀さんは?」 「秘密だ」 毎日の様にこんなやり取りをしている。この学園では一番絡みの多い男子かもしれない。 なんだかんだ言って、結構気が合うのだ。 「諒平に負けるとはね……」 「香須美さん。たったの5点の違いじゃないですか。ほら、三角の数で減点されてます」 「次は負けないわよ」 「望むところです」 どうやら俺には付いていけない次元にいるようだ。 2人の間に走る火花と、自分の虚しい点数を見てため息をつくのだった。 「よし、テストも配り終わったコトだし、ホームルームはじめようか」 アズマックスの号令で席に戻る生徒達。 今日も1日、賑やかな学校生活が始まる
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