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「さて、そろそろミーティング始めようか。じゃあ夏華。また後でな」
「あ、はぁい♪」
「それと………稲葉君」
「………………」
ニコッと微笑み、再び声を張り上げて集団の中へ戻っていく会長。その踵を返した瞬間、横目にチラッと見られた気がした。
かくして、赤団のミーティングが始まる。他団も釣られるように始めたようだ。
今回のミーティングの目的は、主に団役員の自己紹介。顔合わせみたいなものらしい。
「申し遅れたな。今回、赤団の団長になった蘇安良 妃真理だ。今年も先輩方の残した結果に恥じぬよう、皆で一致団結していきたいと思う。よろしくな」
会長らしい、まともな挨拶だな。その言葉で赤団全員が頷き、気合いが入ったようだ。
その後も団役員の自己紹介が続き、厳かにミーティングが行われた。
諒平が言った通り、この団は強いのかもしれない。そう感じさせるには充分だった。
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