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「夏ネェは何を選んだんだ?」
申請が通ったのだろうか。満足そうな顔をしている夏ネェに問いかける。
ドジッ子だからな夏ネェは。あんまり運動神経は良くないように見える。
「私ですか?騎馬戦とか障害物とかです♪」
「障害物?俺と一緒だな」
「ホントですか!?がんばりましょう♪」
嬉しそうにニコニコと笑って俺の手を取る夏ネェ。
……騎馬戦か…。瞬間的に騎馬戦をやっている姿を想像する。もちろん夏ネェは上だ。
太陽の眩しい炎天下の中、半袖体操服の夏ネェはハチマキを力強く結んで敵陣に突っ込む。
敵ともみくちゃになりながらもハチマキを取っていく夏ネェの胸は、卑猥にも様々な方向に、時には不可抗力で揉まれ、時には弾力のある音を立てながら揺れるのだった……。
「…………………」
「一紀さん?ヨダレ出てますよ?」
「…………………」
「おーい。一紀さ~ん」
「……………はっ!?」
夏ネェが目の前で手をブンブンと振って、ようやく現実に戻る。
いかんいかん……。思わず妄想世界に入り浸ってしまった。
口から出てしまったヨダレを拭いて、何事もなかったように振る舞う。
これぞ一紀クオリティー
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