体育大会パートつー

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しばらくして全員が走り終わり、集合がかかる。 これで体育の授業は終わり。先生の話が終わると、皆して暑いと言いながら水飲み場に押し寄せた。 「一紀、一紀」 俺も火照った体を冷まそうと顔を洗っていると、玲那が寄り添ってきたのがわかった。いつになく声色が明るいので、思わず顔を上げる。 「一紀…速かった……」 「まだ分からねぇよ。クラスはいっぱいあるんだし、まだ速いやつがいるかもしれない」 「でも……」 何かを期待していたのか、少しションボリと俯く玲那。 思わず頭を撫でていた。 「それに、別に選ばれなくってもな。お前と競技出れるだろ?俺はそれだけでいいよ」 言っててむず痒くなった。 まぁでも本心だし……。恥ずかしくなって視線を横に逃がす。 「うん……でも、一紀なら、大丈夫」 「ちょっ!こんなとこで……!」 再び声色が明るくなったと思うと、抱きついてくる感触があった。こんな大衆の面前で……。 「いっちぃ~…!!」 「一紀……どうしても私を怒らせたいらしいわね……」 何故か怒りの矛先が俺に向かっているのは恒例になっている。 玲那を引き剥がせなかったので、しがみつかせたまま逃げる
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