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茜はその後、何人もの生徒に声をかけて、なんとか吹奏楽部を形にした。
『でもさぁ』
一人の男子が言う。
『こういうのって勝手にやっていいわけ?』
そう。茜は、学校にも話を通さず、勝手に進めていた。
集まった人数に不足はないが、その話を通さなければ部活にもならないし、第一顧問の先生もついてくれない。
『それは考えてなかった』
茜本人も、ただ音楽をやりたい一心で進めていただけだったのだ。
悩む茜……
それを救ったのは他でもない、親友の緑だった。
『皆! ちょっと聞いて!』
皆は、一様に緑に振り向く。
『先生! お願いします!』
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