第一章《生きる》

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──5月中旬 茜が死んでから、もう半年が過ぎようとしている。 想いを込めた手紙。 僕にくれたオルゴール。 愛……。 僕はあの後、部屋をゆっくり片付けた。 涙はやはり止まらなかったが、茜の表情を見ると、何故か微笑んだ。 あの時の記憶を、僕が忘れない。 そのことが、茜と僕を繋ぐ事になる。 それに気がついた僕の心は晴れやかで、清々しくて…… まるで、茜の瞳を見ているような気さえしていた。
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