第一章《生きる》

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それから、沈黙が続いた。 二人とも、ずっと茜の死を嘆いた。 ずっと…… すこしたってから、緑が言った。 『せいじ君……話は聞いてたわ』 突然の言葉だった。 顔は合わせず、茜を見て泣きながら会話をしていた。 『茜は……本当に君のことが好きだったのよ』 さらに、続けた。 『私も病院にお見舞いに来てたけど、あなたと話しているときは行けなかった……』 『ど、どうして?』 僕は聞いた。 緑は、静かに言う…… 『茜が幸せそうだったから……』 え…… 僕は、この時気がついた事がある。 『もしかして、毎日茜が遅れてたのは……』 緑はコクりと頷いた。 『私達としゃべってたから……』
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