0人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
俺は今、今夜の食料となる物を買いに近所のスーパーに来ていた
そしたらそこで思わぬ人物と出会ってしまった…
ちなみにその人物とは…幼なじみである春樹の兄
「ひ、久しぶりですね…和哉さん…」
「…………あぁ」
いつもと変わらず会話が長続きしません、というか会話が成立出来ない
この人返事する時「あぁ」ぐらいしかしないから何の話すればいいのか分かんないし、常に無表情だし…なんでこんなに春樹と性格が違うんだ?
やっぱ親の遺伝子からきてるよな…叔父さんは和哉さんと似て、叔母さんは春樹とは似て非なる感じ…だって叔母さんはのほほんとして癒し系だからな
「あ、今日は和哉さんが買い物なんですか?いつもなら春樹か叔母さんが来てるのに…」
「…今2人共旅行に出掛けてる。そして春樹には掃除させてるからな…」
掃除とは…正月前に掃除しなかったのが原因だと考えられる…
てかあいつは掃除しないでマリオやってたって事だよな?
大晦日に電話きてたし
そしていい加減掃除をしない春樹に和哉さんが無言の圧力をかけたと…春樹も和哉さんには敵わなかったのか
やっぱ和哉さんは厳しい、そしてかっこいい…
「それじゃあ俺ん家と一緒ですね。こっちも2人して旅行だし、兄貴は掃除してるし」
「…そうだな。それに充はどっちかというと春樹に似てる」
「あ、俺もそう思ってたんですよ。波長が合うっていうか…同属って感じがしますよね」
おぉぉっ!?なんかまともな会話になってる!
しかも思わぬ所で意外な共通点…お互い苦労してるんだな…和哉さんは顔に出さないからどうか解んないけど
「…とりあえず早く出ましょうか。あ、そのカゴの中のお菓子、春樹にですか?」
「あぁ…家を出る前に強要されたからな」
うぁ…そう言ってるけど和哉さん、気づいてますか?頬が僅かに緩んでます、口許なんてみて下さいよ奥様っ、緩やかに上がってますよ?!
てか今日の俺、キャラが全く違うっ、やっぱあの2人がいないからか?いないとこうも平和なのかっ
とか考えつつも俺達は会計を済ませ、家に帰った
最初のコメントを投稿しよう!