9日

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「うへぇ、勉強やだなぁっ」 「嫌だとか言わずに早く終わらせろよ馬鹿。あと何日で休みが明けると思ってんだよ」 「あーあ、休みなんて早く明ければいいのに!学生に変な期待もたすなばかやろーっ」 「ばかやろーなのはお前の頭だばかたれ」 今日は春樹と図書館に宿題をしに来た 和哉さんの一言で… 「…お前たちは宿題終わったのか?」 「んーや、終わってないよー」 「俺はあと少しで終わります」 「…今日は遊ばずに宿題」 「えーっ、宿題なんて淳に写させてもらうからいーじゃん」 「いやいや、誰も見せてやるとか言ってないし宿題の意味なくね!?」 「え?淳は見せてくれないの?」 「普通に見せないから、自力で終わらせるんだな」 「うぬぬ、じゃあお兄ちゃん教えて!」 「……努力という言葉を覚えろ」 「和哉さんの言うとおりだぞ」 「くっそー私には仲間がいないのかっ!こうなったらスライムでも仲間に…っ」 「…淳、引きずってでも春樹を連れて図書館行ってこい」 「あ、はい分かりました…おい、行くぞ春樹」 「ちょ、誰も行くなんて一言も言ってなあ゙あぁぁぁぁぁっ」 「…道具は玄関に置いてあるから忘れずに」 …という経緯から俺と春樹は図書館で黙々と宿題をしていた だが春樹の集中力は長続きするはずもなく 「あーあー、マイクテスマイクテス…略してマテ」 「…煩いぞ、静かにしろよ」 「ハイヨー………あ、さとぅさんが追いかけられるのなんだっけ?リアルタイム鬼ごっこ?…なんか違うなぁ」 俺が注意するたびに春樹は何かしら喋る かれこれこのやり取りを何回やったか…忘れた だってもう何十回もやってるから途中から数えてない …はぁ、周りに人がいなくて良かった てかさとぅさんって何?普通に佐藤さんって言えよ分かりづらいっ しかもリアルタイムってお前、今外じゃ佐藤さん達逃げてる事になるよね?!なんか無駄にこえーよっ 「淳、なんか宿題飽きた」 「いやいや、飽きたも何もお前何にも手につけてないじゃん」 「あいや参ったー、バレちまったぜ」 「はぁ、とりあえずこのプリントは基礎問題だから教科書に答え乗ってるっつーの」 「は?せんせーなんも言ってなかったよっ」 「普通は言わねぇって!自分で見つけるんだよっ」
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