3.詩人は蛙

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詩人は蛙 吟遊詩人に成りたくて 可愛くないがピンク色の帽子を被る 紛糾の脳を洗いたくて オカリナみたいに穴の開いた心が鳴る 落ちているのか 吸い込まれているのか 太陽を睨み撃ち抜いて 四次元に来たと確認するが 大量の忘れ物に気付いて 僕は儚く平泳ぐ フィクションの無表情な主人公は 孤独が彼の武器だと信じている 共存を象(かたど)ったネガティブ オカリナみたいに壊れそうな風が吹いた 飛んでいるのか 最早砕け散っているのか 活字を御手玉してみせて 四次元に来たと確認するが 明朝の泪を占って 僕は儚く平泳ぐ (D-pa)
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