突然の訪問者

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「美弥はね、両親に捨てられたんだよ。」 清々しいほど笑顔で言った。 …うん、笑顔で言うことじゃないよな。 絶対にシリアスにしなきゃいけないとこだからな。 サラッと言われたからどうしたらいいかわかんないな… まあ、疑問点挙げればいいかな。 「大元はよくわかった。でも、何故捨てられた?そして、何故ここまで過敏になるんだ?」 「それがここだけの話…」 井戸端会議するおばさんみたいな振りで話し出す。 隣に、あらやだそれ本当?とか言ってるおばさんが見えるのは俺だけかな… 「ここだけの話?」 仕方なく乗ってあげる事にした。 「実は…」 「実は?」 「何と…」 「何と?」 「両親に…」 「両親に?」 「……………いや僕も知らないんだけどね!」 「知らないんかーい!ズコーン」 …なんだこの茶番は。 ふざけるのも大概にしろよ。 「つか美弥泣いてるってのに何やってんだよ……って笑っとるやないかーい!」 いつの間にか泣き止んでいてしかも笑っていた。 びっくりし過ぎて思わずつっこみしてしまったじゃないか。
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