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ジリリリリリリリリブ
「………無理…起きれないわ…」
俺の名前は山田優一、ごく普通の高校生だ。
どれぐらい普通かと言うと、テストを受けると必ず平均点を取る、友達と町を歩くと
『キャーカッコいい!』
『でも、隣の人は普通よね…』
と言われるくらい普通だ。
『見た目は子供、頭脳は大人』
『ジッチャンの名にかけて』
とか言ってる高校生探偵みたいな突飛した頭脳は生憎持ち合わせていない。
必ず平均点を取るってことは、ある意味天才だとは思ってるけどな。
そのせいか、うちの学年の先生方は平均点を出す事はない。
俺の点数が平均点なのだから。
この前の数学のテストの点数は35.3点だったかな?
しかしこんな俺にも特技が…まあ、これは直ぐに解るから言わなくていいだろう。
いつも通り目覚ましに起こされた俺は、いつも通り二度寝をし、いつも通り学校に間に合うギリギリの時間に起き、いつも通り急いで服を着替え、いつも通り猛スピードで自転車を漕ぎ、いつも通りHRギリギリに教室に着くという、いつもと変わらぬ今日を迎えようとしていた。
しかし、今日はいつも通りにはいかなかったらしい。
ピンポーン
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