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『えっと…、たしか、姉の知り合いの姉の友達の母の妹の夫の従兄弟の娘の妹の彼氏の母の甥の姪の再従兄弟の友達の友達の…』
「いきなりなんだよ。つかそれいつまで続くんだよ…」
赤の他人どこの騒ぎじゃないぞそれは。
つかいきなり何を言い始めてんだ。
『あ、間違えたわ。再従兄弟じゃなくて、隣の家の人だったわ。』
どうやったら再従兄弟と隣の家の人を間違えるんだ。
つかもうここまでくると、そんな間違えしてても変わらないと思うんだが。
『まあ、要約すると。今日から可愛い女の子が三人家に住むってことよ。』
「口を挟んでごめんなさい。どうしてそうなったか詳しくお願いします。」
電話越しなのにも関わらず、土下座して謝る。
『わかったわよ。えっと…姉の知り合いの…』
「そこはカットでお願いします。」
『全く…わがままね…たしか、姉に女の子三人預かって欲しいって言われたから預かる事になったのよ。理由は聞いても教えてくれなかったわ。でもなんか切羽詰まってた感じがしたから了承したのよ。私達夫婦は旅に出るから家にはバカ息子一人、要するに野獣が一人いる。それでも良いならいいわよって。そうしたら、好都合だって。全くどういう意味かしら。』
俺に質問をさせる間も無く一気に喋った母さん。
今回の件はどうやら初めから俺には拒否権は無かったようだ。
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