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「おはようございます。」
「おお、安田。おはよう。」
いつも通りに挨拶をしながら職場に入ると、聞き慣れた声が耳に入ってきた。
「あ、横山さん。さっきは電話ありがとうございました。」
そう、この色白美形な人が横山さん。
若いやろ?
そらまだ20代の若社長やもん。
大倉さんよりは歳上やけど、こんな歳で会社経営て大変なこっちゃで…。
あ、ちなみに「社長」ってゆわんと「横山さん」ってゆうてるんは、横山さんの指示。
「社長」やと壁あるからやねんて。
「お~、全然構わんで。てか俺今日一睡もしてへんねん。」
「またゲームですか?笑」
この横山さんは、大のゲーム好き。
大事な書類の整理とか後回しにしてゲーム優先。
そんで結局書類整理するために徹夜、ってのがお決まりのパターン。
「今日はちゃうわ!笑
大倉と色々話しててんよ。大倉分かるやろ?お前に取引させた相手。てかいきなり取引任せてごめんなあ。急遽大事な会議出なアカンなってもうて…」
「いえいえ!取引が成立して何よりです。あ、大倉さんはもちろん分かりますよ!」
分かりますどころかいきなりキャバクラ連れて行かれましたけども。
「あいつめっちゃええ奴じゃない?昨日、取引成立したからお礼の電話してんよ。ほなら歳近いし話合うし面白くて。今じゃタメ語やし。笑」
「やっぱ若社長同士やし気があったんですね。でも確かに大倉さんっていい人ですよね。」
「お前のことめっちゃ気に入ってたみたいやで。そんでキャバクラ連れてかれたんやろ?笑」
「そうなんですよ!びっくりしましたよ…」
ほんまあんな世界に飛び込むのも初めてやし、ましてや初対面の人に連れて行かれるとは思ってなかった。
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