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ヴーッヴーッ
「ん……」
耳元で揺れ動く携帯。
もう朝か…なんて携帯画面を見ると
「着信:横山さん」
の文字が。
横山さんは俺等の社長やねんけど、めっちゃ話しやすくていい人やねん。
でもこんな朝っぱらから何やろ…
「はい…「安田か?お前遅刻すんで。早よ起きて支度しいや。ほなまた後でな。ブチッ ツーッツーッ…」
一方的に喋られ、一方的に切られた電話。
なんやったんやろう、と不思議に思いながらも時計を見ると朝の5時半過ぎ。
つまりはほぼ俺が起きようとしていた時間。
「何で横山さん分かったんやろう…ってそんなん考えてる暇ない!支度や!」
今日は風呂も入らなくてはならない。
急いでシャワーだけ浴びて朝食をとり歯を磨き…
何とか何時も通り出発することができた。
駅までは自転車で行き、そこから電車、バスと乗り継ぐ。
仕事場まで行くのに2時間は軽くかかる距離。
今日の体調から言えばかなりだるい距離。
その長い通勤で寝過ごしそうなぐらいボーッとした頭を奮い起こしてなんとか会社に着いた。
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