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その日の夜、俺はなかなか眠れなかった。初めて出逢った電動車イスの女性…顔は美人なのに両手がない…俺にとって衝撃的な光景だった…
翌日ー
俺はいつものようにパチンコ屋に向かうため家を出た…
仕事もしずに1日中パチンコに熱中する毎日…パチンコをしながら俺は情けないと自分で言い聞かせていた…
外が真っ暗になった頃、俺はパチンコ屋を出た。すると空から大粒の雨が…
『チッ…傘忘れたよ…』
俺はブツブツ言いながらマンションに向かって走り出した。
ふと横を見ると昨日横断歩道で出逢った電動車イスの女性が…彼女は雨でびしょ濡れ状態だ。
『風邪ひくよ?』俺は声を掛けた。
『寒い…寒い…』彼女はブルブル震えながら言った。まるで捨てられた子犬のようだった…
『俺の家来るか?』
『寒い…寒いよ…』
『だから俺の家来るか??』
『寒いよ…』
『チッ…しょうがねぇなぁ…』
そう言って俺は電動車イスの取っ手を持った。そして電動車イスを押しながら俺のマンションへと向かった…
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