サンタさん

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最近寒くなってきた。 だから朝起きるのはいや。 「起きなさい」 「いーやー」 「もう!」 ママが僕の布団を取る。 とたんに寒くなった。 「うぅ……」 「早く起きなさい、日和」 「やだ」 「学校に遅刻するでしょ。 いい子にしてないとサンタさん来ないんだから」 もう12月。 クリスマスにはサンタさんがプレゼントを届けてくれる。 僕は寒くておふとんから出たくなかったけどがんばって出た。 「ママおはよう」 「おはよう。お顔を洗って朝ご飯を早く食べちゃいなさい」 「はぁい」 ねむたい目をごしごしこすってママの言うとおりにする。 いい子にしてればママもパパも笑ってくれるから。 でも、サンタさんは来ないよ。 前に見たんだ。 パパが僕の頭の近くになにかを置いたのを。 朝見たらずっと欲しくてパパに毎日おねがいしていたおもちゃだった。 パパがサンタさん。 たぶん誰だってそうだ。 今年もパパがサンタさん。 楽しそうにしているから知らないふりをしてあげてる。
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