3年生

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舞を家まで送る。 学校からの帰り道の日課だ。 今日もそれは例外ではなく、相変わらず俺の側で笑っていてくれる舞を家まで送り、俺は自宅までの道を1人歩いていた。 「志望校…かぁ。」 蚊の鳴くように呟く声はなんだか焦りの色を帯びていて、「早く決めなきゃなぁ。」なんて続けた。 正直な話、 舞が志望校を既に決めていたなんて考えもしなかった。 殆どの時間を俺と共有していたのに 舞の中心は俺で、俺の中心は舞だった筈なのに。 そこまで考えて、気付く。 俺はなんでこんな気持ちになってんだ。 やるせないような、舞を遠くに感じるような…なんとも言えないフワフワ浮く気持ち。 「志望校…調べようかな。」 そんな気持ちを早く取ってしまいたくて、俺は少し駆け出した。 *゚
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