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今までは、毎日会う事が当たり前だった。 だからこそ余計に寂しい。
(そういえば、遠恋中の女の子が言ってたな。
そんな毎日彼氏に会うなんて疲れる。
3日に1日くらいメールのやり取りくらいが丁度良いって)
大人な考えだと思った。
いつか俺もそう思う日が来るのかな、なんて勇斗は想像してた訳だけど。
(やっぱり……俺は)
勇斗は、後ろから優里を抱き締めた。強く、強く抱き締めた。
すると鼻を刺激する、甘い香り。
柔らかく、気持ちのいい優里の身体。
露出している所から伝わる優里の体温。
(俺は……ずっと触れていたい)
「勇斗さん……?」
ちょっと戸惑い気味の優里の声。
(ずっと、この声を聞いていたい)
「離れたくない……」
離れていくのは自分なのに、いったい何を言っているのだと、勇斗は自問自答する。
むしろ、これは優里のセリフだというのに。
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