24歳の大学生の日常的煩悶①~実感~

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24歳の大学生というのは、世間で思われているよりも実感として辛い立場にいるのではないかと思う。 大袈裟かもしれないけど、息を吸う度に申し訳ない気持ちになってしまうからだ。 何だか、息を吸う度、ちょっと外食をする度、煙草や酒をやる度、CDを買う度、色んなことや動作に申し訳なさを感じる年頃になったみたいだ。 そういう気持ちはどこから生じるものなのだろうと考えてみたけど、やはり煮え切らない僕の立場から生じるものなんだと思う。 ひどく猫背気味だし、びっこを引いている。 24歳にして親から仕送りをもらって生活をしている。 ビジョンも、人質に使える夢という言葉も持っていない。 そういうもののせいにして、自立を遅らせる理由も持っていない。 その割に居丈高だし、大人たちの言う矛盾に気づいているし、同級生が自分に嘘をついて仕事が充実していると言っているのにも気づいてしまう。 変に知覚過敏なのだ。 決して鋭敏とは言えない。 それなら鈍感になってしまえばいいのだけれど、なかなか、上手くいかない。
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