彦星の願い事

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なぁ…俺、やっぱりお前に会いたい ずっと、ずっと、待ってた お前ともう一度会える日を なぁ、お前は、俺と会ってどう思う? あの、運命の日と言われている日から一年が経った。 時間とは早く、そして無情なもので、俺は一番会いたいと思っていた相手にずっと会えずじまいの日々を過ごしていた。 今尚会いたいと思っているものの、その相手がどこにいるのかを知らない。ます第一に、この忙しい中休暇などとれるわけもなく、例えいる場所がわかったとしても会いに行くことなどできるわけがなかった。 「はぁ…」 ヒーリンロッジのソファーに一人腰かけ、俺は大きなため息をついた。この一年で一生分、いや、それ以上のため息をついた気がする。 「休暇なんて、とれるわけねぇよな」 ポツリと零れる本音を聞くものは誰もいない。今このロッジには、俺ことタークスのレノ以外に誰もいない。 社長の外出にツォンさんとイリーナが護衛に付いて行った。イリーナはかなり嬉しそうだったが、相変わらず鈍い上司は気付かない。俺の相棒であるルードは買い出し。社長たちのいない間に食料等の物資の補給中だ。
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