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小さな彼の声はレノに届いていた。
しばらくそのまま窓際に立っていた二人。
心地のよい静寂は相変わらず存在する雨音とともにあったが、クラウドは先ほどよりも気にならなくなっていた。
「クラウド、さっきのお前の質問だが…」
「?」
レノはクラウドの頭から顎を退けると、肩に頭を預けたままクラウドはレノを見上げた。
「お前は幸せになっていい。幸せになる権利がある。俺が保証するぞ、と」
「レノ…」
優しいレノの笑顔はいつものものとは違っていて、クラウドの不安を取り除いてくれるようなものだった。
「こんな俺が幸せでも…本当に?」
「当たり前だろ、と。それに、お前が望まなくとも俺が幸せにしてやるから覚悟しとけ」
「ん…わかった」
ようやく浮かぶクラウドの笑顔。
柔らかなその笑顔を見ると、レノの胸はふんわりと温かくなった。
そして、どちらともなく近づく距離。
触れ合う直前に自然と閉じられるクラウドの瞳。
二人の間で交わされた口付けは、それだけで心配ごとが消えてしまいそうな優しいもので。
昔も 今も 願っている
キミが幸せになることを
キミが幸せであることを
何があっても離さないから
何があっても幸せにするから
だから…
だから どうか
ずっと 俺の隣で微笑んでいて――…
end
―――――――――………
不安なクラウドを慰めるレノ
何だかんだと、クラウドは不安なはず
幸せになっていいのかって考えこむと思います
で、レノがキッパリ言い切るからクラウドも安心すると
あぁ、やっぱりいいなぁ
この二人
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