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「ありがとう。俺のためにこんなにしてくれて」
素直に伝えて、クラウドはレノに抱きついた。
レノもそんなクラウドを嬉しく思いながら抱き締め返す。
「お、クラウド、見ろよ」
「え?」
「雪だ」
レノの腕の中、クラウドは空から降ってくる雪を見た。
音なく降る雪は体温を奪っていくはずなのに、抱き締め合った二人からは温もりを奪うことは出来なかった。
「ホワイトクリスマスだな」
クラウドを腕の中に閉じ込めたままレノは微笑む。
ふわりふわりと雪が降る中、二人は手袋をしていない手を絡ませ、静かにキスを交わした。
「Marry,Christmas.クラウド」
「Marry,Christmas.レノ」
恋人たちを隠すように雪はしんしんと降っていく。
まるで空から星が降ってくるように、煌めく雪は聖夜、二人を祝福した。
end
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クリスマスは、仕事で遅れるレノをクラウドが待つのもいいなぁと思いながら作りました
聖夜に祝福されてばいいんだ!
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