いつか別れるその瞬間(とき)まで

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どんな時でも一緒だと言った それはいつか無理になるとわかっていても願っている ずっと望んで ずっと願って いつか別れるその瞬間(とき)まで 共に居ようと誓った 「クラウド」 「何だ、レノ」 毎日訪れる日。 でもそれは不確かな毎日。 この毎日は、いつ壊れてもおかしくないもの。 「ようやくツォンさんが休みをくれたぞ、と。だから、どこか行こうぜ」 「わかった」 二人の笑顔は幸せの証。 どちらとも近づく距離は、 「クラウド」 「っ……ん」 「………じゃ、行くか」 「ん…」 しっかりと握られた手は、恋人の証。 いつまでもこの温もりを感じていたいから、本当なら毎日こうして傍にいたい。 でも、それが叶わないと知っているからこそ休みの日、こうして共に二人で出かけられる日を大切に思う。 「どこに行くんだ?」 「そうだな。静かで穏やかな場所へ行こう。二人でゆっくり出来る場所にな」 「レノ、それ最高だな」 笑い合う二人は多くを望んでいない。 ただ、二人でいたいと望むだけ。 しかし、それこそが叶えられない願い。 願うたった一つのことは叶えられないものだった。 だから彼らは誓った。 「この場所いいな」 「前に任務の時に見つけたんだぞ、と」 「……怪我、するなよ」 「大丈夫だ。打撲だとか、切り傷だとかはともかく、大怪我するつもりはないぞ、と」 「なら、いい」 「心配ありがとな、クラウド」 「……うるさい」 出かけて、二人きりになると確かめ合う言葉こそ、ただ一つの誓い。 「クラウド…」 「レノ…」 「一緒だぞ、と」 「ずっとずっと、このまま」 ――――いつか別れる、その瞬間(とき)まで end ―――――――――……… あまり二人の描写をいれずに書いたら今までとはまったく違った作品になりました たまにはこんなのもいいかも…
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